このパンフレット、料理がテーマだそうだ。
こういう時、脚本演出の立場としては、“役者を料理する”的なうまい感じの例え話を書くべきなんだろうが、今まで役者さんを料理するなんてことは一度もしたことがないし、いつも料理してもらってたりするので、そっち方向は早々に諦めることにした。
ということで突然だが、ウチの母親は料理が下手だ。得意料理がチャーハンという、料理下手の典型だ。
何が一番まずいってカレーがまずかった。水っぽいのだ。つか、水なのだ。米がポヤンポヤンになるのだ。俺は高校生の時、思い切って言ってみた。「他の家のカレーはもっとトロトロしているぞ!」と。
すると次に作ってくれたカレーはおたまですくうと、おたまから落ちて来ない粘土っぽいものになった。つか、粘土だ。2日ねかせるとそれはもうコンクリでございます。
おかげで18歳で上京するまでカレーは大嫌いな食べ物だったが、外食で食べるとうまいのね!カレー!今、ってことでカレーはやたら食べる。ほら、なんの落ちもない話になった。なぜなら今日はもう小屋入りの日だからだ。
2回目のU-1、今年も憧れの役者さんと大好きなマギーに自分のホンを料理してもらって幸せ至極だ。さて来年の設定はどこにしようか??

(当日パンフレット、挨拶より)

 
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